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プレキャストブロック豊富なラインナップであらゆる用途に応える不定形耐火物
プレキャストブロックは、キャスタブル耐火物を型枠に流し込み、乾燥又は焼成処理した定形耐火物で、れんがでは成形困難な形状や大型一体形状に成形され使用されています。なお、最近のキャスタブル耐火物は、高強度、緻密化が進んでいるため、耐爆裂性の面から、当社工場の大型乾燥炉によって予め乾燥した上で納品し、現地での乾燥工程の簡略化及び工期短縮に役立てて頂いています。
大型品としては、鉄鋼メーカー向けの電気炉天井用ブロック、加熱炉天井用ブロック、コークス炉用ドアブロック等があり、また焼却炉用にも各種大型ブロックを供給しています。
焼成設備として電気炉を保有していますので、要望により焼成処理も行えます。また、各種形状のブロックの製作に併せて、ブロックの一部を構成する金物の製作と施工を含めた一貫した製造も行っております。
プレキャストブロックの目的
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現地での施工省力化
流し込み型枠の製作、設置、材料搬入、混練、並びに型枠外し作業の省略が可能。 -
現地での乾燥工程の短縮
プレキャスト製品は所望の温度で乾燥処理がされているため、現地での乾燥工程の短縮が可能。 -
予熱工程の簡略化
キャスタブル耐火物を現地施工した場合には、乾燥処理を考慮した厳密な予熱工程管理が必要。一方、プレキャストの場合は、予熱工程の簡略化が可能。 -
工事期間の短縮
施工の省力化だけで無く、工事期間を短縮することが出来る。 -
耐爆裂性を考慮した安全対策
急激な乾燥を行った場合に懸念される水蒸気爆裂の恐れの低減が可能。 -
重要部位の品質確保
湯当たりブロック等、耐磨耗性や他の特性が要求される重要部位での品質確保が可能。 -
現地施工では困難、あるいは不可能な施工部位、部品への適用
大掛かりな型枠設置が必要な部位や複雑な形状の為、現地では施工困難な場所に有効。 -
2層ライニングによる断熱構造への適用が容易
特に焼却炉で鉄皮側に断熱キャスタブルを施工、あるいは吹付施工等の必要がある場合は、プレキャストブロックが有効。 -
プレス、手打ち品では成形困難な複雑形状への適用
プレスでは成形困難な、内部に種々の空隙を有する複雑形状の製品がプレキャストブロックでは可能。手打ち品で製造されるれんがの代替技術としての適用も可能。 -
特殊付加処理(減圧成形、加圧振動成形、焼成処理、施釉処理、等)
振動テーブルを内蔵した減圧流し込み装置を使用した減圧成形、客先要望に応じた焼成処理、カーボン付着防止を目的とした施釉処理等の付加処理が可能。また鋳込み後に加圧振動装置により、緻密なブロックを得ることができる。
当社プレキャスト技術の概要及び特徴
材質
基本的に、当社で製造しているキャスタブル耐火物は、全てプレキャスト製品とすることが可能です。ハイアルミナ質、アルミナ-シリカ質、アルミナ-クロム質、アルミナ-マグネシア質、炭化珪素質キャスタブル等広範囲の材質の製造経験を有しています。また、通常のキャスタブルだけでなく、各種材質の軽量キャスタブルのプレキャスト製品の製造も可能です。軽量キャスタブルと通常キャスタブルとの多層構成ライニングも可能であり、種々製造実績をあげております。
形状
小型形状品から大型品まで各種形状のプレキャスト品の制作を行っており、単純な形状だけで無く、複雑な形状品の製造も可能です。最近の傾向として、れんがでは製造出来ないような複雑形状品の需要が急激に増加してきています。また、外殻鉄皮との一体成形品の大型ブロックの製造頻度も増加しており、その代表例として排ガスダクトが挙げられます。
流し込み方法
目的とする製品の用途、材質、形状等に応じ、下記施工方法から適切な方法を選択し製造を行っています。
- 振動テーブルまたは、振動テーブル及び棒状バイブレーターを使用した流し込み方法。
- 振動テーブルを内蔵した減圧流し込み容器及び真空ポンプよりなる減圧振動流し込み方法。
- 流し込み施工が不可能な部位でのこて塗り施工。
熱処理及び付加処理
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・乾燥処理
最近のキャスタブル耐火物は高強度、高緻密化が進んでいるため、耐爆裂性の観点より予め乾燥し、現地での乾燥工程の短縮化が行われる傾向にあります。
当社は大型乾燥炉を保有しており、要望に応じた乾燥処理が可能です。 -
・焼成処理
焼成設備として、電気炉を数機有しており、要望に応じた焼成処理が可能です。 -
・施釉
コークス炉ドアブロック等カーボン付着や浸入防止を目的とした表面施釉処理も可能で、要望に応じて実施しています。